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業界インサイト

そのクレーン写真は本当にサプライヤー自身のもの?見分け方を解説

<p>そのクレーンサプライヤーは本当に工場を持っていますか?ロゴを差し替えた写真の見抜き方、銘板の読み方、中国のクレーン工場の確かめ方を支払い前に確認しましょう。</p>

Achord Chan 13 分で読めます

この記事の内容
  1. ロゴを差し替えたクレーン写真は、なぜ購入者にとって問題なのか
  2. ロゴを差し替えたクレーン写真の見抜き方
  3. サプライヤーの写真を10分で確認する方法
  4. 中国のクレーン工場が実在するかを確かめるには
  5. 本物のクレーン工場が見せられるもの
  6. よくあるご質問
  7. 支払う前に確認を

海外からトラック搭載クレーンを購入する場合、手付金を支払う前に目にできる工場の姿は、サプライヤーから送られてくる写真だけということも少なくありません。しかし、その写真が必ずしもサプライヤー自身のものとは限りません。実際に当社も、自社工場の写真がロゴを差し替えられて他社サプライヤーのウェブサイトに掲載されているのを確認しています。

本ガイドでは、クレーンメーカーの確認方法を、まず「送られてきたクレーンの写真が本当にそのサプライヤーのものか」という点から解説します。当社の写真を1枚使って見本用の偽造写真を作成し、ロゴを差し替えた画像がどこでボロを出すのかを具体的にお見せします。さらに、10分でご自身で実施できるチェック、販売者に求めるべきもの、そして本物の工場であれば依頼に応じて見せられるものを順にご紹介します。

この記事の要点

  • ロゴを差し替えた写真には、修正の跡が残っていることがよくあります。反射のない平坦な塗装や、元のロゴのかすかな輪郭などです。
  • ブームの角度、光の当たり方、曲面に沿っていない文字は、後から加えられたものです。
  • 銘板、荷重表ラベル、型式コードには、本来のメーカーの情報が残っていることが少なくありません。拡大して読んでみましょう。
  • 画像の逆検索を使えば、同じ写真がほかにどこで使われているかがわかります。TinEye では、一致した結果を古い順に並べ替えられます。
  • クレーンの横に自社名と日付を書いた紙を置いた当日撮影の写真か、工場内を歩いて案内してもらうライブのビデオ通話を依頼しましょう。

ロゴを差し替えたクレーン写真は、なぜ購入者にとって問題なのか

写真は、誰がそのクレーンを製造するのかを示す約束でもあります。販売者が他社の機械に別の社名を載せて見せているなら、誰がブームを溶接し、誰が油圧系統を試験し、5年後に誰が補修部品を供給するのか、確信を持てなくなります。

ロゴが違うからといって、必ずしも偽物とは限りません。当社は2003年からトラック搭載クレーンを製造しており、これまでに当社の合意のもとで、他の工場のブランド名でクレーンを製造してきた実績もあります。そうしたクレーンは、写真のとおりの製品です。問題となるのは、許可なく当社の写真を使う工場です。その工場が実際に製造しているクレーンは、写真とはまったく違うものかもしれません。

商社を通じて購入すること自体は、何も間違っていません。あえて商社を選ぶ購入者も多くいます。問題は、商社が他社の工場を自社工場のように見せている場合です。そうなると、発注前に確認すべき次のような質問にも、答えではなく推測しか返ってこなくなります。

  • 書類に署名するのは誰か。 欧州連合(EU)では、機械指令(Directive 2006/42/EC、附属書 I 第 1.7.3 項)により、機械の表示に製造者の商号と所在地の全文を記載することが求められています。2027年1月20日以降、この指令は機械規則 Regulation (EU) 2023/1230に置き換えられますが、同じ表示義務が引き継がれます。銘板に記載された会社こそが、そのクレーンに責任を負う会社です。
  • その荷重表は誰のものか。 荷重表は、ひとつのクレーン設計に固有のものです。誰が作成したのかを答えられない販売者は、荷重表に関する質問にも答えられません。本物の荷重表に何が記載されているかは、クレーン荷重表の見方のガイドで解説しています。
  • 補修部品はどこから来るのか。 シール、バルブ、ブームセクションは、元の設計に合ったものでなければなりません。クレーンを自社で製造していない販売者は、製造元から調達するしかありません。

ロゴを差し替えたクレーン写真の見抜き方

ロゴを差し替えたクレーン写真とは、他のメーカーの写真から元のロゴを消し、新しい社名を加えたものです。どこに注目すればよいかを示すため、当社工場で撮影したナックルブーム式クレーン SQ4ZA3 の写真を1枚使い、当社のロゴの上に架空の社名「BRAND X」を載せてみました。この程度の加工は、一般的な画像編集ソフトなら数分でできてしまいます。右側の画像に付けた番号 1 から 4 は、以下のサイン 1〜4 に対応しています。サイン 5 と 6 は、写真をよく見るだけではわからず、元ファイルの確認や検索が必要です。

BOB-LIFT SQ4ZA3 のブームを写した元の写真と、BRAND X にロゴを差し替えた見本用の写真。サイン 1 から 4 の位置を表示
左:当社の元の写真。右:本ガイドのために当社が自ら作成した、ロゴ差し替えの見本。「BRAND X」は実在の会社ではありません。

1. 新しいロゴの下の塗装がのっぺりしている

実際のクレーンの塗装は光を受けます。ブームに沿って、ハイライトや映り込み、わずかな色の濃淡が見えるはずです。画像編集ソフトでロゴの上を塗りつぶした部分は、そうした変化のない単色になっていることがよくあります。境目にも注目してください。当社の見本では、片側に古いステッカーの輪郭がまだ透けて見えています。

2. 文字がブームになじんでいない

本物のステッカーは鋼材に貼り付けられています。ブームと同じ角度で伸び、同じように光と影を受け、油圧シリンダーやホースなど手前にあるものの陰に隠れます。後から加えた文字は、角度がわずかにずれていたり、くっきりしすぎていたり、きれいすぎたりします。物理的にブームより手前にある部品の上に文字が重なっていることもあります。当社の見本では、新しい社名がシリンダーの上をまたいでいますが、ブームに貼った本物のステッカーでは決してありえないことです。

3. 銘板やラベルが別の事実を語っている

大きなロゴを差し替えても、小さな文字までは見落としがちです。当社の見本では、銘板(3)には手を加えておらず、当社の情報がそのまま残っています。銘板、作動油タンクに貼られた荷重表ステッカー、各種の警告ラベルを拡大してみてください。写真が十分に鮮明であれば、本来のメーカーの社名、住所、ウェブサイトが残っていることがよくあります。ぼやけて読めない場合は、銘板の接写写真を販売者に依頼しましょう。

4. 型式コードが他社の命名規則に従っている

型式コードの付け方は、メーカーごとに異なります。たとえば当社の SQ4ZA3 では、4 は定格吊り上げ能力(トン)を、Z はナックル(折り曲げ式)ブームを表します。同じ位置が S であれば伸縮ブームです。ブームに塗装されたコードが販売者のカタログの機種名と一致しない場合は、そのコードの意味を尋ねてみてください。本来のメーカーなら、すべての文字の意味を説明できます。転売業者の多くは説明できません。

5. 画質が落ちている

写真はダウンロード、編集、再保存を繰り返すたびに細部が失われていきます。コピーされた画像は、販売者のほかの写真に比べて小さかったり、ぼやけていたり、ブロック状のノイズが出ていたりすることがよくあります。重要な写真については、元ファイルを依頼しましょう。自分で撮影した工場であれば、通常は撮影時のカメラ情報が残ったフルサイズのファイルを送ることができます。

6. 同じ写真が先に別の場所で公開されている

これが最も確実なチェックです。写真を画像の逆検索にかけてみてください。同じクレーンが、同じ工場内で、同じ角度から撮られた写真が他社のウェブサイトに載っていれば、誰が撮影したのかを販売者に尋ねましょう。TinEye では、一致した結果を古い順に並べ替えて、その写真が最初にインデックスされた場所を確認できます。最も古い結果が他社のサイトであれば、その理由を販売者に説明してもらいましょう。

サプライヤーの写真を10分で確認する方法

  1. 画像の逆検索を行う。 製品写真を右クリックし、Google の画像検索または Google Lens、Bing Visual Search、TinEye を使います。同じ画像がほかのサイトにないか探しましょう。TinEye では結果を “Oldest”(古い順)で並べ替えると、その画像が最初に公開された場所がわかります。
  2. 小さな文字を拡大する。 銘板、荷重表ラベル、ステンシルで描かれたコードを読み取り、販売者が使っている社名や機種名と照らし合わせます。
  3. 背景を比べる。 本物の工場の写真には、同じ建屋、床、色、設備が共通して写っています。製品ごとに工場の様子がまったく違う場合、写真の出どころがばらばらである可能性があります。
  4. 「当日撮影」の写真を依頼する。 商談中のクレーンを撮影してもらい、その横に貴社名と当日の日付を書いた紙を置いてもらいます。古い写真なら誰でもコピーできますが、1時間前には存在しなかった写真はコピーできません。
  5. ライブのビデオ通話を依頼する。 工場の門から組立ラインまでカメラを回しながら歩いてもらい、最後に完成したクレーンの銘板を映してもらいましょう。
  6. 商標を確認する。 正規のブランド所有者であれば、ブームに表示しているロゴの登録証を提示できます。たとえば当社の BOB-LIFT 商標は、中国で第 26579311 号として登録されています。中国の商標番号は、CNIPA(中国国家知識産権局)商標局のウェブサイトで誰でも確認できます(中国語のサイトですが、ブラウザの翻訳機能が役立ちます)。

これらの手順はどれも費用がかからず、本物のメーカーならどれを依頼されても嫌がりません。販売者がすべてを拒むのであれば、それが答えだと考えてください。

中国のクレーン工場が実在するかを確かめるには

中国で登記されたすべての企業は、営業許可証に18桁の統一社会信用コードを記載しています。サプライヤーに営業許可証を求め、そのコードを国家企業信用情報公示システム(gsxt.gov.cn)で検索してください。サイトは中国語なので、企業の中国語名またはコードそのもので検索し、ブラウザの翻訳機能を使いましょう。確認すべき点は次の3つです。

  • 登記上の社名が、契約書、請求書、クレーンの銘板に記載された社名と一致していること。
  • 経営範囲に、貿易だけでなく製造が含まれていること。
  • 登記住所または工場の住所が、ビデオ通話で見た工場と一致していること。

本物のクレーン工場が見せられるもの

工場が見せられるのは製品写真だけではありません。敷地、そこで働く人々、さまざまな製造段階にある機械も見せることができます。同じ質問をいただいた購入者の方々に、当社がお見せしている内容をご紹介します。

中国・徐州にある BOB-LIFT トラック搭載クレーン工場の正門と工場棟の空撮
中国江蘇省徐州にある当社クレーン工場の空撮写真。
  • 外から、そして上空から見た敷地。 当社工場は、徐州市銅山区張集鎮の省道 S324 沿いにあります。正門、工場棟、トラックヤードの様子は工場見学のページでご覧いただけます。
  • あらゆる製造段階のクレーン。 ブームセクション、フレーム、油圧系統の組立、トラックへの架装、試験エリアが、すべて同じ工場棟の中にあります。
  • 工場を訪れるお客様。 来訪された購入者の方は、写真と同じ工場棟をご自身の目で確認されています。広州交易会(Canton Fair)で当社と出会ったナイジェリアの購入者の方は、交易会の直後に工場を訪れ、クレーンの実演をご覧になり、その日のうちに手付金をお支払いくださいました。3時間にわたる工場訪問の様子をご覧いただけます。
  • 自社名義の書類。 Xuzhou BOB-LIFT Construction Machinery Co., Ltd. 名義の認証書や商標登録証は、会社概要のページに掲載しています。
工場内で BOB-LIFT の営業チームとともにナックルブーム式クレーンを点検するポルトガルのお客様
当社の組立工場でナックルブーム式クレーンを点検するポルトガルのお客様(2026年10月)。

よくあるご質問

商社からクレーンを購入するのはよくないことですか?

いいえ。優れた商社は、言語、輸送、書類手続きの面で力になってくれます。大切なのは誠実さです。商社は、どの工場がクレーンを製造するのかを伝え、購入者が確認できるようにすべきです。他社の機械を自社製品のように見せる販売者には注意してください。

中国のクレーンメーカーを確認するにはどうすればよいですか?

営業許可証に記載された統一社会信用コードを gsxt.gov.cn で検索し、社名、経営範囲、住所が契約書や工場と一致しているかを確認します。そのうえで、完成したクレーンの銘板を映して終わるライブのビデオ通話を依頼してください。

他ブランドのロゴが付いたクレーンは、必ずコピー品ですか?

いいえ。当社を含め、許可を得て他ブランドのクレーンを製造している工場もあります。誰がそのクレーンを製造しているのかを販売者に尋ね、ビデオ通話で確認してください。正規のパートナーであれば教えてくれますが、他社の写真を使っている販売者は、たいてい答えません。

クレーンの写真は AI で生成できますか?

はい。しかも見分けるのは年々難しくなっています。どこにもつながっていないホース、鋼材に溶け込んだようなボルト、実在しない文字、つながっていない部品などに注目してください。「当日撮影」の写真とライブのビデオ通話によるチェックは、コピーされた写真だけでなく AI 生成画像にも有効です。

ビデオ通話では何を見せてもらえばよいですか?

社名の入った工場の門、組立ライン、完成したクレーンの銘板、試験エリアを見せてもらいましょう。見積書をお持ちの場合は、見積もりを受けたものと同じ機種を見せてもらってください。通話は15分ほどで終わります。

支払う前に確認を

写真は判断の手がかりにはなりますが、証拠にはなりません。手付金を送る前に、画像の逆検索を行い、銘板を読み、当日撮影の写真かライブのビデオ通話を依頼しましょう。ナックルブーム式トラック搭載クレーンをはじめ、各種クレーンのサプライヤーを比較検討中でしたら、お問い合わせいただければ、当社工場のライブビデオ見学をご予約いただけます。ご検討中のクレーンを、銘板も含めてお見せします。

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